[MSoX Learn&Share]ポートレイトにおけるライティング基本 その3 (Christian Berges氏)
2011/08/03

逆光照明 - 背面照明やハイライトとも呼ばれます -は、典型的な3つのライティング配置を完成させるものです。カメラの視点からいうと、背面光が反対の位置からやってきます。ですので、主題を照らすかわりに、そのシルエットに反射をおこさせます。
機能
キーライトが、写真のライティングの方向性と補助光のコントロールを決定づけるのに対し、逆光照明をセットするには2つの動機があるといえるでしょう。それは、審美的で、演出法ともいえる機能です。
a) 審美的機能
審美的な面においては、逆光照明は、シルエットの境界線を光らせることによって、背景から被写体を際立たせる助けとなります。

ですので、逆光照明は、異なるイメージレイヤーを分けることで、深みと3D(立体)感を作り出すことができます。特に、フラットで、少々退屈なポートレイトのライティングでは、逆光照明による光るアウトラインでコントラストをつけられるというメリットがあります。
b) 演出的機能
審美的な機能に加え、逆光照明は、演出的な動機付けの役割も果たします。この照明は、主人公のキャラクターを加えます - 情景やライティングの強度によって、その人物を人工的に、重要に、美しく、理想的に、高貴もしくは横柄なように見せることができます。

設定
逆光照明は、背景光です。被写体の後ろから光るものであり、カメラに向かって指す光です。逆光照明を配置するのは、90°の範囲となります(下図参照)。どのポジションに配置するのがよいのかは、シルエットのどの部分のエッジを光らせたいのかによります。

a) 頭頂部
逆光照明を頭頂部と肩部のみに当てたいのであれば、照明は、カメラと被写体間の軸の延長上で、カメラの反対側に設置します。

スタジオで天井からリグで照明をつりさげることができないなら、問題が起こります。ライティングスタンドは写真上の真ん中右に立てると、被写体の背後を多少隠しても、被写体の頭の上からでてきてしまいます。この問題を解決するためには、背景の中もしくは後ろ側に隠すことを試してみてください...植木や小道具を前に置いたりするのもよいでしょう。使用できれば、補助となるグリップ関連機材があります。下図のように、写真からスタンドを横に外すため、ライティングブームを使用することができます。

もしくは、背景の安定した場所、たとえば、(頑丈な)カーテンポールなどに照明をとりつけるため、クランプを使用することもできます:

もう1つの解決法としては、多目的用のオートポールです:2壁の間に広げ、上図のようなクランプで照明を固定することができます。

背景照明の、適切な高さはどのくらいのものなのでしょうか?最短レベルは、フレームの上端で決まります - もちろん、写真の中に映る範囲からはずした位置に、照明を設置しなければいけません。最高レベルは、被写体の頭が胸部に、赤ちゃんのよだれかけのような醜い影を投影しないくらいの高さ - 逆光照明が高すぎないところ、です。一般的に、アングルが高ければ高いほど、シルエットの上部のアウトラインが広めに光ります。そして、アングルが低いほど、レンズフレアが起きやすいです...この問題は、後ほどご説明します。
b) 頬上
逆光照明を髪部や方だけでなく、フェイスラインにも現したいのであれば、照明を45°横にずらす必要があります。ロングタイプの髪型でない限り、その方法で、光るエッジを頬上に作ることができます:しかし、鼻翼に、見苦しいしみのような光がでる前に、背景照明を移動させるのを止めてください。また、耳が投影する影にも注意してください。

逆光照明の位置は、素晴らしいメリットをもたらします:視野サイズが十分近ければ、ライティングスタンドはフレームから外れており、ライティングスタンドを隠す必要もありません。光を可能な限りスムーズにするために、照明の前にディフューザーを置くとよいでしょう。頬にあたる全面の逆光の均一さをだすために、照明は、高い位置から照らさないようにしましょう。
逆光照明の位置が低ければ低いほど、光るアウトラインは、髪の天辺から頬のあたりに移動します。髪の毛のない人には、適切な位置となりますが、そうでなければ、光は偏って反射します。
どちらの側の顔に逆光をあてるのがよいか決めてください - キーライトとは反対の方向ですか? もしくは同じ方向ですか? 両方の頬に対して、2つの逆光を使うのはどうですか・
これは、あなたとご自身のビジュアルコンセプトによります。

明るさのレベル
そもそも、逆光照明の明るさのレベルは、あなたの審美的な志向によります。かすかな逆光でのナチュラルな見え方を好みますか? それとも、ドラマチックなシルエット、後光が差すようなものを好みますか?

天辺を通りこしていくことを心配しないでください : 逆光は、通常、薄く、光るアウトラインで、写真のほんの一部をカバーするものですので、結果が好ましいものである限り、技術的に露出オーバーにしすぎているかどうか気にする必要はありません。
もちろん、明るさのレベルは被写体の神の色にもよります:暗色の髪の毛であれば、ブロンドの髪よりも強い逆光照明が必要となります。

髪の毛のない頭は、そのままの肌に逆光が反射されてしまうので、難しいです。低く、横のアングル(上記で説明した)を試すか、逆光の光量をそれなりに減らしてください。

レンズフレア
バックライトを使用すれば、おそらく一般的な問題が発生する可能性があります:レンズフレアです。逆光照明では、カメラに向かって照射することが普通ですので、光線がレンズを直撃し、写真に不快なしみを残す可能性があるのです。
これを避ける手法として、逆光のアングルをあげるか、カメラと被写体の間の距離をあけるかがあります。しかし、この両方の解決法も、視覚構図に影響を与えてしまいます。これを避けるには、フレンチフラッグと共にマットボックスをレンズにつけると良いでしょう。

フレームの上端にむかい、可能な限り、フラッグを遠ざけ、写真の中にはいりこまないようにしてください。
もう一つ、可能性のある解決法としては、フロッピーやカッターのような軽量コントローラーを使用することです:

照明とカメラの間にカッターを設置してください。カッターによる影がおこりやすいので、光源よりカメラの近くに設置するとよいでしょう。この影が逆光からレンズを守るまで、位置を調整してください。
Written by Christian Berges
www.bergesmedia.de
出典:Manfrotto School of Xcellence 「Christian Berges: Portrait Lighting Basics, Part 3: The Rim Light」









